教員紹介

おおひなたごう

経歴・業績

本名、大日向豪。ギャグマンガ家。1969年秋田県生まれ。1991年『コミック・ギガ』(主婦と生活社)にて動物4コマ「心はマリン」でデビュー。代表作は『おやつ』全5巻(秋田書店)、『フェイスガード虜』全6巻(秋田書店)、『犬のジュース屋さんZ』全6巻(集英社)など。コミックビーム連載『目玉焼きの黄身いつつぶす?』は2014年にアニメ化、2017年に実写ドラマ化された。

また、爆笑問題とのコラボ作品『バクマン!』(幻冬舎)、グループ魂ツアーTシャツイラスト、大人計画公演ポスター、清水ミチコDVDジャケットイラストなども手がける。08年~12年まで毎年行われた『ギャグ漫画家大喜利バトル!!』を主催。

メッセージ

考える力、構成する力、表現する力、マンガを描くには色んな力を必要とします。つまり色んな事に「気付く力」こそが重要です。学生に対してその「気付き」を少しでも多くしてあげることが私たち教員の務めだと思っています。

授業の中で私自身も学生からたくさんの「気付き」をもらうこともあります。そしてそれをまた学生にフィードバックして、お互いを高め合う。学生とは常にそんな関係でありたいと思っています。

田中圭一

経歴・業績

1984年『ミスターカワード』でデビュー。劇画系4コママンガを武器に初連載作『ドクター秩父山』は累計30万部のヒット。アニメ化もされる。

1996年ごろから巨匠マンガ家の絵柄を使ったパロディ不条理ギャグマンガにシフト。『神罰』が10万部のヒットとなり、マンガ家としてセカンドブレイクを経験する。

2013年に同人誌デビュー。3年後にはコミケの壁サークルに。

2017年、自身のうつ体験とうつに苦しみ脱出を果たした人をインタビューしたルポマンガ『うつヌケ』が34万部の大ヒット。マンガ家として3度目のブレイクを果たす。

また、大学卒業と同時にサラリーマンとしても活動。玩具業界、ゲーム業界、IT業界を渡り歩き、現在の京都精華大学准教授も含め、二足のワラジを履く兼業マンガ家としてWeb連載を中心に活躍中。

メッセージ

マンガ家は流行に左右され易く短期間でのブレイクは可能でも、30年40年と長期に渡って人気作家であり続けることは非常に難しい職業です。マンガ家を一生の仕事にするために必要な要素はふたつあります。ひとつは常に読者と対話して、読者がなにを求めているのかを探る好奇心。もうひとつは流行に関係なく「面白いマンガに不可欠な要素」を探り出し自身の血肉とできる探究心。これを併せ持つもことが重要です。京都精華大学新世代マンガコースでは、この要素を兼ね備える方法を僕は講義しています。

具本媛(グーボンウァン)

経歴・業績

韓国生まれ、ドイツ育ち。ドイツのボン大学で日本学専攻後、2005年京都精華大学芸術学部(今はマンガ学部)ストーリーマンガコースに入学、その後大学院博士前期過程、博士後期課程を経て2013年から関西外国語大学で外国留学生向けのマンガ実技クラス、日本人向けの日本文化としてのマンガやアニメの講義を担当。2020年から新世代マンガコースに特任講師として就任。

2010年ドイツErlangenのComic Salonや日本マンガ学会などで多数の研究発表を行い、ポーランドのBaltic Comic Festival、韓国で国際マンガ大学交流展など多数の展覧会で作品展示に参加。その他教育実習用の教育マンガ、トルコのシリア難民の子供向けの防災マンガなど、研究活動としての漫画制作も行なっている。

特に漫画における言語とイメージの関連、漫画表現論、演出に興味を持ち研究を続けている。

メッセージ

漫画は読むのが苦にならないものです。しかし、それは漫画というものが当然のように持っている特徴ではありません。
実際に読みにくい、分かりにくい漫画もあったりします。その場合読者は自然に離れていくでしょう。なので、読者が読み方について何も考えず読み進めることを可能にするために(あるいは作者が意図したポイントで考えさせられるために)、作者は逆に様々なことを考えなければなりません。読者から作者に回るということは今まで気に留めなかった漫画表現を考える立場になるということです。あるいは気になっていた表現を自分で使う側、または全く新しい表現を作る側になるということですね。他人が考えないことを自分は考えるということは「大学」という教育機関が求めることです。それを他でもない「マンガ」でできるとは、ワクワクしませんか?

由紀円香

経歴・業績

漫画家。ストーリー漫画を制作。
京都造形芸術大学を卒業。
2015年『はるのうた』で講談社モーニング編集部新人賞を受賞。
2017年連載作品『作庭師の一族』でデビュー。
学生時代から『蒼天航路』『達人伝』などの著者、王 欣太先生のスタジオでアシスタントとして勤務。

メッセージ

漫画家という職業は何よりも続けていくのが難しいと、短いキャリアの中でもひしひしと感じています。 そんな中、わたしが鍛えておいてよかったと思うものは、「作家としての基礎筋力」です。

どんなジャンルの、いかなる表現方法を選択するとしても、自分は何に興味があって、なぜおもしろいと感じるのか、と、深く考える力こそが「作家としての基礎筋力」として学生のみなさんを支えてくれることでしょう。

いろいろな人と出会い、多くの作品に触れて、考える力を育んでください。 漫画という表現方法を学ぶ仲間が大勢いる、大学という場所ほど適した環境はありません。

近い将来、学生のみなさんと肩を並べ、作家として活躍していけることを目指し、共に研鑽を積んで行きましょう。

宇島葉

経歴・業績

漫画家・イラストレーター。
大学在学中の2011年に漫画雑誌「Fellows!」にてカラーピンナップでデビュー。
2013年には初連載作「世界八番目の不思議」で漫画家としての活動を開始。ポップな画風と奇想天外な展開が業界でちょっぴり話題に。掲載誌の裏表紙・オビ裏面イラスト連載も並行して担当した。
2019年より京都精華大学新世代マンガコース着任。

メッセージ

もともとイラストレーター志望で、雑誌で連載するまではほぼマンガを描いた経験がありませんでした。マンガ素人に何故マンガ連載ができたのか? 様々な要因はあれど、一番に思い当たるのは担当編集の的確な指導です。

自分と自分の作品をしっかり見つめてくれる人との出会いは、自分と作品を大きく成長させるきっかけになります。
世の中に面白いマンガを増やしましょう。